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国産ドローン実演会・福井市 スマート農業拡大へ

2024年5月4週号

NOSAI福井設置のRTK固定基地局を利用

 

 福井市の福井県農業試験場で先頃、国産ドローン(小型無人機)のデモフライト実演会が実施され、県内の農業関係者ら20人ほどが参加した。

 実演会で使用した機体は、株式会社NTTeDrone Technologyから3月に新発売された国産ドローン「AC101connect」で、県内に普及しているスマート農業に対応した機体だ。

 NOSAI福井(福井県農業共済組合)が設置したRTK固定基地局(GNSS補正情報配信システム)を利用し、送信機のマップ上でルート設定を行った後、参加した農業者の前で高精度な自動航行を披露した。

 機体のアームを展開した状態でも全長、全幅ともに935㍉で、従来のドローンよりもコンパクト。アームを畳まず軽トラックに積載できるサイズだ。重量は6・2㌔で、持ち運び用のハンドグリップが中央に取り付けられているため、女性や高齢者も一人で持ち運びやすいのも特徴だ。 

 県のスマート農業を推進する農林水産部園芸振興課経営体育成グループの坂本圭主事は「これまで海外産ドローンが主だったが、このような実演会を通して、最新の国産ドローンをより多くの農業者に体感していただきたい」と話す。

 同社サービス推進部普及部門の小泉沙弥佳さんは「利用者からの要望で、日本の農業に適したコンパクトで機能性の高い国産のドローンの開発を行いました。担い手不足や農薬散布などの悩みに応えられるよう、より使いやすいドローンの普及に努めていきたい」と話す。

 

 

圃場上を正確に航行するAC101connect。圃場の散布条件を追加すると、変形圃場でも自動で適切な量を散布することもできる。1バッテリー約30分飛行でき、約2・5㌶散布可能だ