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自然災害に備える 園芸施設共済

2024年7月1週号

地震被害も早期に再建

坂井市 森藤勝典さん(74)

 

 9連棟のハウス1棟で「デラウエア」「藤稔」などのブドウを栽培しています。以前は地元の直売所に出荷していましたが、現在は観光農園をメインに経営しています。

 私のハウスは、周囲を住宅や学校などに囲われているため、風などの影響も少なく、これまでほとんど被害を受けたことがありません。しかし、今年1月に発生した能登半島地震で、地盤がゆがみ、全体の3分の2のパイプが湾曲してしまいました。ブドウの樹への被害は幸いにも少なく、本体の被害だけで済みました。

 地震当日は自宅の揺れも大きく、これまでに経験したことのないほど、長い時間揺れたのを覚えています。後日ハウスに行ってみると、正面には被害がなく安心していましたが、中に入ってパイプのゆがみを目にした時には、あぜんとしてしまいました。

 ハウスの被害というと、風や雪の被害と思い込んでいたので、今回の地震で被害に遭い、どんな被害が起こるかわからないなと実感しました。

 以前から園芸施設共済に加入していて、撤去費用特約も附帯(ふたい)していたため、再建に係る費用の持ち出しが半分で済み、助かりました。早期に再建ができたため、今年も順調な生育で、例年どおり7月からの開園を予定しています。

 これからも園芸施設共済と収入保険でリスクに備えながら、収穫体験を待っているお客さんのために、おいしいブドウ生産を続けていきたいです。

▽ブドウ(デラウエア、藤稔、「翠峰」「サマーブラック」「ピュオーネ」「シャインマスカット」) 13㌃

 

勝典さんと妻・直子さん(72)。開園日はのぼりを立てる(午前10時~12時、午後1時~4時、不定休)