広報

自家産大豆で無調整豆乳・おから 豆乳の良さ知ってほしい

2024年10月3週号

地元菓子店が商品開発

 坂井市春江町藤鷲塚(ふじわしづか)の「農商(代表=堀川清治さん・74歳)」は、自家産の黒大豆などを使用し、大豆本来のおいしさを実感できる無調整の豆乳やおからの製造販売を行っている。同市の老舗菓子店「西勘堂(にしかんどう)」とコラボし、黒豆豆乳を使ったシフォンケーキを商品化。今年4月から同店や県内のイベントで販売している。

 

 「地元食材のおいしさを生かした商品を通して、福井の食材や生産者に注目してもらいたい」と話すのは、創業104年の西勘堂4代目・西畑雄介(にしばた ゆうすけ)さん(38)。県内のイベントに出店した際に知り合った堀川さんと意気投合。農商の豆乳の濃厚なおいしさに魅了された西畑さんは、堀川さんに人気商品のシフォンケーキとのコラボレーションを打診したという。

 西畑さんが妻の絵理(えり)さんと半年以上をかけて開発した「黒豆豆乳Chiffon」は、小麦粉の代わりに県内産「コシヒカリ」の米粉を使用するグルテンフリーの商品だ。「豆乳の味わいや色合いの良さに加え、シフォンケーキのふんわり感を最大限に引き出せるよう、米粉と豆乳、卵の割合を調整するのが大変だった」と西畑さん。

 堀川さんは「西畑さんが持ってきてくれた試作品を食べた時は、黒豆豆乳の味わいをしっかりと感じられる優しいおいしさに驚き、家族みんながとりこになった」と話し「若い人が豆乳の良さを知り、チャレンジする姿はとても頼もしい」と笑顔をみせる。

 西畑さんは「地元のおいしい食材とみんなが好きなお菓子を組み合わせることで、食材や地域の生産者をより多くの人に紹介できる。これからも食を通して福井の良さをPRしていきたい」と話す。

 

堀川さん(中央)と西畑さん夫妻

 

商品は店舗やイベントで販売するほか、今年からふるさと納税の返礼品になった