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肉厚な椎茸 菌床栽培で収量安定

2019年9月2週号

「県内産の椎茸は少なく、需要を感じています。軸が太く肉厚な椎茸を多くの方に食べてもらいたいです」と話すのは株式会社ウェルファーム代表取締役小泉博昭さん(越前市東千福町)。同社では2009年より園芸施設2棟で菌床椎茸の栽培に取り組んでいる。
効率的に栽培するため園芸施設は培養室と栽培室に分けている。接種された菌床を国内の専門業者から仕入れ、温度を一定にして安静に棚に並べ約50日間培養する。その後は栽培室に移し、袋を除き約一週間で収穫する。収穫後の菌床はしばらく休ませ水に浸けることで、再び椎茸を発生させる。これを3~4回繰り返す。年間約5万個の菌床を使い、約15トンを出荷する。
菌床栽培は温度と湿度管理が重要で時期に応じて一定の温度に保たなければならないため、2重構造の園芸施設で管理している。外側の施設には遮光性の高いビニールを使用し、内側施設との間の灌水設備で温度と湿度を保っている。
「10年間の試行錯誤でやっと収穫量が安定してきました。今後は規模を拡大し、出荷範囲を広げていきたいです」と小泉さんは話す。


「繁忙期の年末には栽培室に1万個の菌床を並べます」と小泉さん。