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「アウラの丘」癒しのハーブ園を夫婦で管理

2019年10月2週号

「ハーブの種がこぼれて、花を咲かせている姿を見ると愛おしく感じます」と話すのはあわら市柿原の川瀬咲子さん。アウラの丘と名付けたハーブ畑を夫の範雄さんと管理し、楽しみ方を伝えている。

爽やかな風がハーブの香りを運び、ミツバチや蝶が色とりどりの花の蜜を吸いに集まってくるアウラの丘。川瀬さん夫妻は10㌃のアウラの丘で約200種類のハーブを栽培している。害虫や雑草の駆除に手間がかかるが「安心して口に入れられるように」と農薬は使用していない。草刈りは範雄さんの担当で栽培方法はインターネットで情報収集しているという。

「春から秋がハーブの収穫期です。旬のフレッシュハーブを存分に楽しむことができます」と咲子さん。お茶やハーブを甘く煮詰めて作るコーディアルや調味料などを始め、リースや染物など様々な利用方法があり、心身の健康に役立つという。

咲子さんは会員を募り、ハーブの歴史や活用についての座学や収穫・加工体験で楽しみ方を伝えている。昨年はクラウドファンディングにチャレンジし、目標金額を上回る支援を受け、お返しのフレッシュハーブや加工品を全国へ届けた。「初めての事ばかりで大変でしたが、多くの方に楽しんでもらえてよかったです」と夫妻は振り返る。

山形県酒田市内、非農家出身の咲子さん。東京の会社で出逢った範雄さんとの結婚を期に、あわら市に移住。これまで稲作や畑作など積極的に農業に従事してきた。2015年に集落営農が法人化されたことをきっかけに、庭でのハーブ栽培を畑へ広げた。その後、咲子さんは難病を発症。行動範囲が制限される中、栽培を続けハーブのある生活を楽しんでいる。「引き合いがあれば、できる範囲で応えていきます」と咲子さん。会員制SNSなどで情報発信を続けている。

 

 

「アウラはラテン語のaura(オーラ)から名付けました」と咲子さん㊧と範雄さん㊨

 

ハーブを使った加工品。左からステビアシロップ、ローズマリー入りビネガー、バジル入りオリーブオイル、タイムとオレガノ入りソルト(写真提供:川瀬さん)