地域の伝統農法伝承へ 焼き畑ソバ栽培体験記をミニ冊子に
2021年9月2週号
坂井市・酒井冨二男さんが出版
坂井市丸岡町在住の酒井冨二男さん(71)は、昨年8月に体験した焼き畑によるソバ栽培の体験記をまとめ、ミニ冊子「焼き畑蕎麦栽培」を出版した。
ふくいそば打ち愛好会の一員でもある酒井さんは、福井市の旧美山地区で昔から行われている、全国的にも珍しい焼き畑によるそば栽培を知り、昨年、現地で栽培から収穫まで体験した。
800年の伝統を誇る焼き畑農業の大変さと、収穫したそばのおいしさを、多くの人に知ってもらいたいと思い、ミニ冊子を出版。出版後は地元メディアなどにも取り上げられ、大きな反響があったという。
焼き畑によるそば栽培は、福井の伝統野菜である河内赤かぶらの栽培と併せ、8月から4か月間行われる。
「この体験を通して、ソバ一粒に込められた恩恵を理解することができた。また、作業中に聞こえるセミや鳥の声、川のせせらぎにも癒された」と酒井さんは体験の魅力を話す。
伝統農法の継承と地域住民との交流、そして福井の越前おろしそばのさらなる普及にと、この冊子に込めた熱い思いを話してくれた。
ミニ冊子は協力金として500円。問い合わせは酒井さん(携帯電話090・8264・7086)
自慢のそば打ちの服装で冊子を手に酒井さん