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異常気象で不安定な収穫量 すべてのリスクに備える

2021年10月1週号

農事組合法人長沢えぇのう 代表理事 藤原 慎(52)

 私たちの住む南越前町長沢地区は小さい農家集落で、9戸すべてが農事組合法人の組合員です。

 農業は努力した分、結果が表れるので、草刈りをしてきれいになった圃場や、たわわに実った収穫物を見て、実感できるところが魅力だと感じています。しかし、組合員のほとんどが兼業農家で、そろって作業ができるのは週末が多く、天気の関係で適期の防除や刈取りが出来なくなることも少なくありません。

 昨今の異常気象で収穫量が安定せず、不安要素の多い中で、すべてのリスクに備えるため、2019年に収入保険へ加入しました。

 昨年は8月中旬まで続いた長雨やその後の猛暑などで、ソバも大麦も不作となりました。収入保険に加入していたおかげで、機械維持の費用に充てることでき、とても助かりました。

 私たちの法人では、毎週水曜日に役員会を開催し、組合の運営や農業の話だけでなく、地区全ての課題を話し合っています。私は集落の中では若手ですが、区長を務める吉田正弘さん(60)、農家組合長の西川修司さん(51)と相談しながら運営しています。

 昨年は防除用にドローン(小型無人機)を導入し、機械化による省力化を進めています。これからも収入保険に加入し、地域全体を支える担い手・見守り人として頑張って行きたいです。

▽水稲8㌶、大麦3㌶、そば3㌶

 

法人の運営で協力し合う藤原さん(中央)、吉田さん(右)、西川さん(左)