広報

農産加工・販売を支援 地域資源活用に一役

2021年10月3週号

池田町「食ラボ」

池田町にある食品加工研究支援施設「食ラボ」は、地域資源の商品化と製造販売を支援している。

8月7日に発売された「豆と野菜でつくった池田の豆乳スープ」は、郷土料理「豆汁(呉汁)」をヒントに、長期保存が可能なレトルトパウチ食品として開発された。小型レトルト釜など、個人で用意することが難しい食品加工機器を使って製造されている。

「豆乳が凝固しないよう、大豆の食感が出るよう調整するのが大変でした」と開発担当の笠嶋美和さん(48)。レトルト商品は高温で加圧殺菌処理するため、通常の調理とは異なる結果が出る。開発には多くの試行錯誤があったという。

施設は、同町産の農産物を使うことを条件に、だれでも利用が可能だ。食品加工機器の使い方や商品開発についてアドバイスを受けられる。開発した商品は、同町が運営する店舗「まちの駅 こってコテいけだ」や「こっぽい屋」で、すぐに販売できることも強み。利用者は個人の予約で連日埋まっているという。

「試しに作って、そして売ってみて」と笠島さん。個人の商品開発を支援するとともに、地域資源の更なる活用を目指している。

 

豆乳スープを手に笠嶋さん。左の調理機器は小型レトルト釜