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ブドウ選定、収穫 作業効率化へ創意工夫

2022年5月2週号

越前市・中新庄町集落営農組合

 

 越前市中新庄町(なかしんじょうちょう)の中新庄町集落営農組合では、中條正一(なかじょう しょういち)さん(68)、北山善左ヱ門(きたやま ぜんざえもん)さん(67)、中條與志一(なかじょう よしかず)さん(65)の3人で、集落内のビニールハウス1棟を利用して2016年に新設したハウスで、効率的なブドウ栽培に取り組んでいる。品種は「サニールージュ」7本と「藤稔(ふじみのり)」7本。

 栽培の特徴は、ブドウをハウス内側面の片側に植樹し、ブドウ棚を約1・8㍍の高さに設置すること。また、棚の下側に誘引して、実が収穫しやすい位置にくるよう剪定している。

 ハウス中央を広く使えるように工夫したことで、剪定や収穫時の作業効率化を図っており、4月には育苗ハウスとしても利用が可能。さらに、殺虫殺菌剤を使用せずに農薬を低減した栽培のため、「人力で毎年行うスズメガなどの害虫駆除作業が大変」と正一さんは話す。

 7月下旬から、赤い果実で香りがよいサニールージュ、8月上旬からは粒が大きく果肉もしっかりしていて食べ応えのある藤稔の収穫が始まる。

 1房35粒、500㌘、糖度17度以上で収穫し、地元青果市場に出荷するほか、組合員に販売している。

 「ゆくゆくは『シャインマスカット』などの別品種にも挑戦したい」と3人は意気込む。

「甘くておいしいと好評で毎年楽しみしている常連もいる」と話す正一さん(左)、與志一さん(中)、北山さん