収入保険私の選択 経営を継続する手助けに
2022年10月1週号
出荷先で売れる品種把握
坂井市・有限会社田島農園代表取締役 田嶋 誠一(たじま せいいち)さん(73)
ベゴニアやパンジーなどの花苗を栽培し、名古屋などの市場に年間を通して200万本ほど出荷しています。
1990年に大阪府で開催された「国際花と緑の博覧会」で花苗の需要が高まったことをきっかけに、花苗専門の経営に方向転換しました。県内外の出荷先には、自分で運搬しながら、いま何が売れ筋なのかを調査し、より売れる品種を提供しています。
2018年2月の大雪でハウスが倒壊し、さらに家族が病気になるなど、思いがけない事態が続き、経営が不安定になってきたこともあり、万が一に備え収入保険に加入しました。
そのような中、新型コロナウィルス感染症まん延の影響で、春先や秋口の最盛期でも花苗の需要が減り、市場での取引が減少したことで、販売額が一時的に半減してしまいました。収入保険の保険金が出てくれたことで、経営の手助けになり本当に助かりました。
21年は資材の高騰などで経営が安定せず、夏や冬には収入が3分の1程度にまで落ち込みましたが、保険金の支払いを受けて経営が継続できています。
収入保険は、自分の農業収入に合わせた補償で、どんな不測の事態にも備えられる保険なので、とても助かります。
これからも収入保険に加入し続け、さまざまな不測の事態に備えながら、安定した経営を目指していきます。
▽花苗年間200万本出荷。大型ハウス8棟40㌃、パイプハウス16棟50㌃、その他グループ農場30㌃
「親の代で築き上げた農業を変わらず行うのではなく、新しいことに挑戦して自分流にアレンジしていくことが大切」と田嶋さん