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私の農業経営 周年栽培実現 産地化に挑む

2023年1月3週号

福井県敦賀市 田邉 和彦(たなべ かずひこ)さん

▽41歳▽水稲54㌃、施設野菜(キュウリ等)16㌃、露地野菜(白ネギ等)35㌃▽収入保険、園芸施設共済、建物共済に加入

 ハウス栽培のキュウリをメインに、白ネギなどの露地栽培を組み合わせた複合経営に取り組んでいます。以前は測量関係の会社に勤めていましたが、地域の耕作放棄地が増えていく現状に危機感を持ち、2013年に就農しました。

 当初は水稲だけでしたが、地域の野菜生産者と交流していく中で、野菜作りの魅力に強く魅かれ、14年にキュウリの露地栽培を始めました。

 天候に左右されない経営をしたいと思い、16年にはハウス4棟を整備。これで施設と露地栽培を組み合わせた周年での農業経営が可能となりました。

 地域の農業をけん引できる農家を目指し、全国野菜園芸技術研究会やトマト・キュウリサミットなどにも積極的に参加しています。行政やJA、地域の農業者に協力を得て、地域全体でキュウリの産地化を目指しているので、収穫量や収入のアップなど、その時々の課題に仲間とともに向き合い、チャレンジしています。

 22年11月に法人「株式会社SkyFarm敦賀」を設立しました。大型の環境制御型園芸施設を建設しており、規模拡大に向け水耕栽培などの新たな栽培技術の習得に取り組んでいます。

 野菜は販売価格の変動が大きいため、価格低下も補償してくれる収入保険に19年から加入しています。

 これからは、雇用確保や経営の安定など経営者としての視点で農業を学びながら、仲間とともに地域農業を活性化させていきます。

 

「課題に前向きに取り組みながら、地域のモデルとなれるような農家を目指したい」と田邉さん