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小麦「ゆめちから」 本格生産に手応え

2023年1月3週号

あわら市 長谷川農園㈱

 「お客さんのニーズに応えるため柔軟に対応してきたい」と話すのは、あわら市赤尾で水稲80㌶、小麦20㌶、ソバ17㌶などを作付ける長谷川農園株式会社の代表・長谷川太佑(はせがわ だいすけ)さん(43)。県内では生産者が少ない小麦「ゆめちから」の本格生産に2023年産から取り組んでいる。

 ゆめちからは、12年に北海道で育成された秋まきの超強力小麦。土壌病害のコムギ縞萎縮病に強い性質があり、製パンした際のもっちりした食感が特徴だ。

 栽培することになったきっかけは、大麦を生産する若手農業者との会話の中で、ゆめちからが話題になったこと。「以前から小麦の生産には興味があった」と長谷川さん。ゆめちからは収穫が6月下旬ごろで、田植え作業が6月上旬まである同社にとって、全体の作業スケジュールに余裕ができるメリットがある。

 長谷川さんは22年、坂井農林総合事務所の協力を得て、60㌃で試験栽培を実施。ゆめちからは大麦に比べ、防除や施肥などの栽培管理が難しかったものの、生育・収量ともに良好な結果だったため、本格的に生産することとした。

 長谷川さんは「これからも若さとバイタリティを武器に挑戦していきたい」と話す。

 

圃場の前で「需要を見極めながら、ゆめちからなどの新しい品種に取り組んでいきたい」と長谷川さん