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水稲100㌶規模目指す 大麦・ソバ栽培も視野 新たな挑戦で魅力ある経営

2023年5月2週号

天狗山農園 若狭町
 若狭町大鳥羽(おおとば)の合同会社天狗山(てんぐやま)農園・代表社員の島田一郎さん(64歳)は、2015年に同社を設立。従業員4人、パート2人で水稲60㌶をメインに、カボチャ2.5㌶やミディトマト、コマツナなどの野菜を生産している。
 「今後、地元の担い手2名と提携し、飼料用米を含めた水稲の経営面積100㌶を目指している」と話す島田さんは、20年に大鳥羽地区の空き倉庫を購入し、事務所兼作業場を整備。また、県やJAに指導を受けながら、露地でカボチャの生産も開始した。
 「これから大麦やソバなどの二毛作栽培にも取り組み、ハウスではイチジクの栽培を取り入れるなど、新しいことにチャレンジし、収益アップを目指す」という一方で「チャレンジするには、やはり若い担い手の確保が急務」と課題も話す。
 昨年からの資材価格の高騰を受け、より安くて品質の良い肥料や資材を求め、自身で県外にも足を延ばし、コストの削減に努めている。また、育苗用の培土を「軽量水稲培土」に変更し、苗の重量を従来より3割ほどカットすることで、従業員の作業負担軽減につなげており、雇用環境の改善にも尽力する。
 島田さんは「若い人に農園の取り組みを知ってもらえるよう、これからも新しいことにチャレンジし、若手の確保につなげていきたい」と意気込みを話してくれた。

「地元の天狗山から見渡せる範囲で農業をしたかった」と島田さん。今後を見据え、設備投資にも力を入れている