地域の応援受けながら 農の楽しさや大切さ伝えたい
2024年9月3週号
坂井市 宮﨑夏希さん
「食べ物を作る楽しさや大変さ、食の大切さを、生産者だからできる方法で子供たちに伝えていきたい」と話すのは、坂井市丸岡町の宮崎夏希(みやざき なつき)さん(36)。ハウス14棟(30㌃)でミディトマトやスイカなどを生産する。
宮崎さんは就職してから祖父母の農作業を手伝い始め、農業に興味を持つようになった。自分が作業を手伝った野菜や米を食べるようになると、そのおいしさに「もっと多くの人にこの野菜を食べてもらいたい」と思う思いが湧き、県の「ふくい園芸カレッジ」に入学。野菜や果樹生産について3年間学び、2021年に就農した。
「就農3年目だが、毎年同じように作っていてもうまくいかないことが多く、近所のベテラン農家さんからのアドバイスやサポートのおかげで、安心して営農できている」と笑顔を見せる宮﨑さん。
「以前から耳にしていた食品ロスのニュースを聞くたびに、農業の楽しさや食の大切さをもっと知ってもらいたいと思っていた」と話す。「農家の高齢化が進み、私たちのような若い世代がこれからの農業を引っ張っていかないといけない。農作業がきついというイメージ改善も含め、これから地域の食育活動に協力し、生産者だからこそ伝えられる農業の楽しさや大切さを若い世代や子供たちに伝えていきたい」と意気込む。
「昨年から妻も就農してくれて、作業負担が楽になった。法人化を目指したい」と宮﨑さん