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収入保険加入で経営充実

2024年10月1週号

黒すす病で大きな被害 保険の必要性を実感

福井市・櫻井秀一さん(65)

 福井市高屋町で露地のブロッコリーとハウスでコマツナなどの軟弱野菜を栽培しています。

 3年ほど前から続いている異常な暑さなどの影響で、これまで毎年順調に育っていたホウレンソウが発芽もしなくなることが多くなり、発芽しても生育せず枯れてしまうようになりました。

 2021年にブロッコリーの黒すす病が全国的に蔓延(まんえん)した際、私たちも大きな被害を受けました。保険には元々興味がなく、収入保険なんて掛金が高く必要はないと感じていましたが、大きな被害に遭ったことで、安心して経営するためには必要だと感じ、22年に加入しました。

 これまでは露地野菜を補償する保険がありませんでしたが、農業は毎年何があるかわからないので、収入保険で一定の補償があることで、安心して作付けすることができるのは本当に心強いです。

 今年から出荷先がある程度固定されてきて、市内の直売所などに毎日出荷しており、出荷先から量を増やしてほしいと要望を受けるようになりました。家族3人で営農しているので、すぐに応えることはできないかもしれませんが、出荷量を増やしていけるよう頑張っていきたいです。

 異常な暑さや豪雨に加え、今までなかった病気や害虫の被害など、対応しきれない部分も増えてきています。これからも収入保険や園芸施設共済でリスクに備えながら、安定した経営を目指してきたいです。

▽ブロッコリー、コマツナ、ホウレンソウ 2.1㌶

「被害があると大変ですが、補償がある安心感が営農意欲の支えになります」と櫻井さん