私の農業経営 野菜作りで地域貢献したい
2024年11月3週号
南越前町 鈴木薫(すずき かおる)さん
▽ハウス3棟、露地野菜30㌃
今年1月に園芸農家として就農し、ナスやピーマン、トウモロコシなどを露地で栽培するほか、継承したハウス3棟で、メロン、キュウリ、ニンジンなどを栽培しています。
もともと南越前町役場の職員で、農家さんと関わるようになってから、私も自分で作った農作物を多くの人に食べてもらい、喜んでもらいたいと考えるようになりました。
2021年にオープンした道の駅「南えちぜん山海里(さんかいり)」には直売所が併設されていますが、当時、町内で野菜を大規模に作っている農家さんが少なく販売量も少なかったため、2022年に一念発起し、4月から県の「ふくい園芸カレッジ」に入学。野菜生産を一から学び、町内の園芸農家さんのもとで経験を積みました。
おいしい野菜を作り続けるため、一番に考えていることは「土づくり」です。定期的に土壌分析を行い、野菜にとって必要な栄養素を的確に追肥することで、安定したおいしさと生産量が確保できるよう心がけています。就農1年目ですが、長い期間収穫できるナスやキュウリ、ピーマンを日々丁寧に栽培することで、毎日出荷することができ、安定した収入を確保しています。
中山間地で栽培しているので、サルなどによる獣害対策に苦労していますが、最近の夏場の異常な暑さで体調を崩してしまったときなどに備えて、25年から収入保険に加入予定です。
収入保険でさまざまなリスクに備えながら、安定した生産とチャレンジを続け、自分の野菜づくりで地域貢献を目指します。
「飲食店から野菜の生産要望もあるので、顧客ニーズに応えて新しい品種にも挑戦したい」と鈴木さん