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新たな一歩を農業で 明日を担う新規就農者

2025年1月1週号

妻と二人三脚 農薬・化肥減らして微生物資材を活用

坂井市 真柄隆司さん(44)・美由喜さん

 

 2020年に新規就農しました。会社勤めの傍ら水稲などの生産を学んでいた矢先、頼りの父が急な病に倒れ、翌年他界してしまいました。父の死後、妻とともに経営継承し、できるだけ農薬や化学肥料を減らし、微生物資材などを活用した体に優しい農業に取り組んでいます。

 わが家は代々農家の家系で、父の代で15㌶にまで拡大しました。私もいつか後を継ごうと、休みの日などは妻と共に父を手伝っていました。

 父がまだ元気だった20年8月に、「将来のために特殊免許を取得してくれないか」と言われ、妻と2人で免許を取得しました。そのおかげで、2人とも大型のトラクターやコンバインが運転でき、作業が分担できるので助かっています。その時は急なお願いでしたが、今では感謝しかありません。

 父の予期せぬ病気をきっかけに、化学肥料に頼らない栽培方法を本やインターネットなどで探し、良いと思う農法に挑戦、除草剤や農薬を減らすための方法を模索しています。

 24年は、大豆はすべて県の特別栽培認証を受けており、一部の水稲も特別栽培認証を受けています。慣行栽培でも、できるだけ農薬を使わず栽培しています。

 直販している大豆は、お客さんから甘くておいしいと声をかけてもらえることが多く、励みになっています。就農後に始めた交流サイト(SNS)では、農業のことや栽培した作物を知ってほしいと思い、配信もしています。

 妻は、共に働き、共に考え、サポートしてくれる大切なパートナーです。これからも一緒に農業のやりがいを感じながら、自分たちの目指す、体に優しい農業を続けていきたいです。

▽経営規模=水稲8㌶、麦7㌶、大豆7㌶

 

播種した麦畑で隆司さんと美由喜さん