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ハス葉 多彩な加工品に

2018年2月1週号

南条特産夢工房


ハスの葉でできた加工品をもつ
井上さん(中央)とスタッフ

「花ハスは捨てるところがなく、葉や軸まで使え五感で楽しめる花」と話すのは、南越前町堂宮の井上典宣さん(南条特産夢工房代表・67歳)。花ハスの栽培に加え、ハスの葉を使用したうどんや茶のほか入浴剤といった加工品製造にも取り組み、観賞以外にも花ハスのPRに一役かっている。
同町では花ハスを町の特産にしようと1973年から栽培が始まり、生産面積は日本一、出荷量も全国上位を誇る。一方、開花は7月中旬から8月中旬までの約一ヵ月と短く、町から「開花期以外でも花ハスをPRする特産品を作ってほしい」と依頼がきた。
花ハスは仏花として収穫され、葉のほとんどは圃場に残されるが、葉には美肌効果があり、また抹茶のような風味があることから、95年より加工品作りが行われてきた。
使用する葉は直径60㌢以上のもので、3日間かけ約1000枚を摘み取る。パウダーへの加工のみ外部委託となるが、その他は自ら製造している。特にハス茶作りは、8時間蒸し手もみし、天日干しをしてから窯で炒るなどして風味を生かしている。
また、パウダーは同町の学校給食へ利用されるなど評判は広がっており、「花ハスを絶やさないようにさらなるPRを図り、後継者育成にもつないでいきたい」と井上さんは話す。