梨を通年楽しんで
2019年3月4週号
「近ちゃんファーム」 近藤美香さん・井手孝美さん (坂井市三国町池上)
「自家栽培の梨を使ったレトルトカレーを皆さんに届けたいです」と話すのは「近ちゃんファーム」の近藤美香さん(29)と、妹の井手孝美さん(27)。同ファームは、坂井市三国町池上で40㌃の梨園を家族で経営し、「美梨カレー」を始めとした加工品を販売している。
姉妹は、収穫量の約1割が規格外になることや、青果としての販売期間が短いことから廃棄される梨を減らそうと、2016年に自社産梨と同町のブランド和牛の若狭牛を使い「美梨カレー」を商品化した。スパイスのパンチを効かせ、大人向けに仕上げた商品で、年々売上が増加している。製造は業者に委託しているが、ネット販売やSNSなどで、販路を拡大している。
「梨は、疲労を回復するアスパラギン酸や高血圧を予防するカリウムが多く含まれ、消化促進や二日酔いにも良いです」と話す近藤さん。加工品は、カレーの他にも梨を50㌫以上使った万能たれ「ものがたれ」や梨ジャムなどがある。
「お客さんからおいしかったという声をいただくと、どんなに疲れていても励みになります。今後も加工品の販売を続け、梨の消費拡大につなげていきたいです」と姉妹は意気込む。
梨をふんだんに使った商品を手に、笑顔の近藤さん㊨と井手さん㊧。