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砂丘地園芸、果樹栽培も

2019年5月1週号

サーファーマー農園  イマデ アグス アリアナさん(44)

 「四季がはっきりしている北陸に魅力を感じています」と話すのは、インドネシア・バリ島出身のイマデ アグス アリアナさん(44)。ふくい園芸カレッジを卒業後、三里浜砂丘地で就農し3年目になる。ミディトマト「越のルビー」に加え、モモ樹培を始めるなど精力的な農業を展開している。
父親が外交官だったため、中学生の時から関西地方で過ごしてきたアグスさん。以前は外資系のたばこ会社で営業職をしていた。社宅で家庭菜園をしていたことがきっかけとなり、40歳を節目に農業を始めることを決意。北陸3県の担当課へ問い合わせ、新規就農に関する情報を集めた。福井には大学の先輩夫婦が住んでいるなどの縁があり、約2年間、ふくい園芸カレッジと三里浜砂丘地での里親研修を経て「三里浜砂丘地園芸産地育成事業」を利用して就農。坂井市三国町山岸でハウス5棟を一人で管理している。
 「誰にも負けない」と越のルビーの栽培に自信を持つアグスさん。カレッジで習得した栽培技術に加えて、試行錯誤して自分に合う方法を探し、旨味を追究している。有機肥料を使い、少量多回数かん水で栽培した越のルビーは、お客さんから「県外の高価なブランドトマトよりもおいしい」と高い評価を受けており手応えを感じている。
「昔は砂丘地に桃畑があったと聞き、モモの栽培を再生したいと思った」と話すアグスさんは、カレッジの先輩と福井市白方町で4品種100本のモモを試験的に栽培している。就農時に植えた50本は今年から収穫の予定だ。「今後はさらに腕を上げ、モモ栽培の面積を広げて、おいしいものを皆さんに届けていきたい」と意気込む。
休日は、能登でサーフィンをする事が好きだというアグスさん。日々の農園の様子はInstagramなどのSNSで発信しており、農業と趣味を両立している。「休日の管理や人手がいる作業、農機の共同利用はカレッジの卒業生と助け合っている」と笑顔で話す。
▽経営内容:ハウス5棟(1・5㌃)ミディトマト、メロン、トウモロコシ

▽写真


サーフボードがハウスの目印。


「農業を始めて体が引き締まった」と話すアグスさん。