わくわく農泊!
2018年7月1週号
ニワトリの鳴き声で始まる朝型生活
「人とのつながりを大事にして、農園ならではのおもてなしをしたい」と話すのは福井市堂島町のさかい農園の酒井 慶一(さかい けいいち)さん(68)。
早朝のニワトリの鳴き声で目覚め、卵を集めに行き、野菜を収穫する。新鮮な農産物をいただく事ができるのが同農園に宿泊する醍醐味。
さかい農園ではウサギやニワトリなど10種類の動物と触れ合うことができる。ニワトリは種類によって鳴き声や卵が違うという。7棟の園芸施設と20㌃の畑では、トマトやブドウなど季節に応じた農産物の収穫体験ができる。
「対話を楽しめる雰囲気作りをしている」と話す酒井さんは、人とのつながりを広め、家族的な付き合いがしたいと、2015年から自宅で農家民宿を始めた。
同農園はこれまで、文化や言語の違う様々な国からの訪問があった。酒井さんは意思疎通を図るため、身振や手振り、スマートフォンの翻訳アプリも活用し、おもてなしを行ってきた。
宿泊客と家族は同じ食卓を囲む。庭でバーベキューや、手作りのピザ釜でピザを焼くこともあり、自然と対話が進む。
食の好みを知ることも酒井さんの楽しみの一つ。野菜嫌いのタイの学生が訪れた際、当初は肉料理を提供したが、農園の新鮮な自家野菜が食卓に並ぶうちに、「日本の野菜はおいしい」と野菜を食べられるようになった事がある。
「やりたいことはたくさんあるが、動物の世話も、民宿も健康だからできること。健康第一で過したい」と酒井さんは話す。
さかい農園 福井市堂島町9‐8‐1 ℡080-3042-9836