広報

殿下福亥の鹿カレー

2019年8月1週号

農家レストラン「かじかの里山殿下」(福井市畠中町)内の「福亥軒」では、地元で狩猟した鹿を使った「殿下福亥の鹿カレー」を開発した。店は「こしのくに里山再生の会」代表理事の松平成史さんと同志で運営する。
カレーには冬季限定で提供する「殿下福亥のししラーメン」のノウハウが活かされている。イノシシと鹿の骨から取ったスープで、鹿肉や野菜を柔らかく煮込み、万人向けにマイルドに仕上げた。「食べごたえがあり、深い旨味を味わえる」と好評だ。  
鹿肉は脂身が少なくタンパク質が多い。消化が早く健康食として注目されているが、肉が硬く食べづらいという点をクリアした。
「殿下地区では狩猟者や処理業者が高齢化し、捕獲や処理が追いついていません。獣害被害だけでなく、捕獲しても利用されない現状に心を痛めています。ジビエを利用した取り組みを通じて里山の良さを知ってもらいたいです」と話す。
カレーは現在イベント時のみの提供となっており、出店日時は同会ホームページに掲載している。


「ジビエの新鮮さが売りです」と話す松平さん。


 殿下福亥の鹿カレー(写真提供:福亥軒)