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農業法人に就職 成長を実感

2020年7月1週号

中原拓水さん 株式会社松浦ファーム(坂井市三国町加戸)

「道具の使い方や、出荷の荷下ろしなど少しずつできることが増えてきた」と笑顔で話すのは、東京都出身の中原拓水さん。水稲17㌶、ネギ5・4㌶、大麦4㌶を生産する株式会社松浦ファーム(坂井市三国町加戸)で2018年に就農した。
中原さんは幼少期から植物を育てる事に興味があり、大学は農学部に進学。友人が福井の農業法人に就職することを知り、全国規模の就農相談会「新・農業人フェア」で福井のブースを訪れ情報を集めた。職場体験を重視し、2泊3日の日程で2度、福井の法人計10経営体を回った。経営者の理念や作業スタイルが決め手となり、卒業後に同社へ就農した。
 夏採りのネギは3月末から苗を定植し、収穫までに数回草取りと土寄せを行い病気や虫が入らないように管理していく。「社長は農産物をどう管理するか、熟知している。そのノウハウを習得するために、作業日誌を細かく書くようになった。数値で情報を残していくことで、次の手を打つ時に役立つ」と中原さんは社員間で作業日誌の情報を共有している。
同社は17年から法人化し、社会保険などの雇用環境を整え、経営規模を拡大した。従業員は社員4名、パート4名で、毎日の作業内容は代表取締役の松浦悦治さんが指示している。「中原さんは真面目にコツコツと経験を重ねている。年齢は若いが、既に教える立場になっている。言われて動くのではなく、自発的に行動できるようにがんばってほしい」と松浦さんは期待する。
「人混みもなく、自然の中で植物を育てる生活が気に入っている。当初はペーパードライバーで車の運転に不安があったが、今年は大型特殊免許を取得し、スキルを上げていきたい」と中原さんは意気込む。

 

「体力とコミュニケーション力がついた。これからもずっと農業に携わりたい」と中原さん