囲い罠でサル被害が減少
2020年7月2週号
岩屋農地環境を守る会 会長 吉田清隆さん 若狭町岩屋
「一生懸命作った農産物をサルに食べられると、本当に悔しい思いです」と話すのは若狭町岩屋の「岩屋農地環境を守る会」会長の吉田清隆さん。サル捕獲用囲い罠を導入し、特産である梨の被害を減少させた。
罠は天井のない6㍍四方で高さは4㍍。足元は網になっており、餌が見える。外側からは扉とパイプを伝い中に入ることができるが、内側には足がかりがないため脱出できない。扉を開けたまま、餌づけをしばらく続け、サルの警戒心が緩んできた頃に扉を閉め、サルが入るのを待ち捕獲する。効果はてきめんで多い時は1回で20頭を捕獲できる。
岩屋には計4.6㌶の梨園があり、毎年サルによる被害が問題となっていた。2014年8月に同会で囲い罠の先進地である和歌山県湯浅町を視察。町の補助金も活用し、16年3月下旬に罠を設置した。
「例年、1割~2割がサルによる梨の食害で悩まされてきましたが、近年は減少し1割にも満たなくなり助かっています。今後も罠の管理を定期的に行い、被害に負けない地域を目指していきたいです」と意気込む。
「3日に1回ほど見回りしています」と吉田さん
サル捕獲用囲い罠の外観