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ウメ苗木生産 特産維持に貢献

2020年11月2週号

呉林美徳さん 中西芳光さん 宇野利夫さん (若狭町)

「ウメの苗木は3年かけて栽培します」若狭町向笠の呉林美徳さん、中西芳光さん、同町鳥浜の宇野利夫さんは特産であるウメの苗木を栽培し、出荷している。
呉林さんと宇野さんは2012年から県園芸研究センターの専門員による技術指導を受け栽培方法を習得した。
苗木の栽培は、台木となる種の採取に始まり、福太夫、紅映等の品種別に台木への芽接(接木)、出荷規格まで管理していく。芽接は互いの木の細胞である形成層を接続する繊細な作業。技術と視力を必要とするため、17年に苗木栽培に興味があった中西さんが後継者として加わった。
 苗木の生産には台木が優良であることが重要だ。多収性品種である新平太夫が適しているが、400個種を播いても発芽状況や芽接の成功率にも左右され、最終的に合格品として出荷できる苗木は100本程度となる。
「栽培過程で病害に悩まされることもあるが、早期発見、適期防除を心掛けています」と呉林さん。
注文数を確実に出荷するにあたり生育状況の観察は欠かせない。規格基準にあう良い苗木を生産者の方に届け、後継者の育成と、産地維持に貢献したい」と3人は話す。

ウメの苗木と宇野さん㊨呉林さん㊥中西さん㊧