遠隔監視「養牛カメラ」で効率管理 ストレス軽減に効果
2021年7月1週号
「牛舎にいる時間を短くし、牛を休ませるのも大切な仕事」と話すのは、合同会社南牧場・代表社員の南一輝さん(勝山市平泉寺町、35歳)。2017年から遠隔監視システム「養牛カメラ」を導入して乳用牛52頭の管理を効率よく行っている。
就農前サラリーマンだった南さんは、酪農の仕事を始めた当初から効率化できる部分が多いのではと思っていた。
そんな時、牛の分娩時期が重なり、短期間のうちに何度も真夜中に畜舎に走る経験をした。分娩確認のため畜舎の照明を付けると、他の牛が起きてしまい、ストレスが掛かってしまうことも問題だった。
養牛カメラは分娩等の様子を携帯電話等から確認できる監視システムで、付属照明の操作もできるため、自宅にいても安心して分娩を見守ることができる。導入後は、人が畜舎にいる時間が短くなり、牛のストレスが減って乳量も増えたという。
「作業や労務軽減にも携帯アプリシステムを利用し、効率よく品質の高い製品を作れています。次は6次産業化に取り組みたい」と笑顔で話す。(田辺)
飼養管理の効率化を進める南さん
養牛カメラと照明。出産間近の牛が入る柵が見渡せる場所に設置した。