私の農業経営 おいしい米作り 福井で実践
2022年1月3週号
福井県越前町 川端 章一さん(72)
子供の頃に食べたお米の味が忘れられず、実家のある福井県越前町平等で、水稲を栽培しています。
滋賀県大津市に住んでいますが、2014年に定年退職し、3月から11月までを福井で過ごして、米作りに取り組むようになりました。
先祖が代々守ってきた圃場は水が綺麗な里山にあり、おいしい「コシヒカリ」ができることで有名な場所なので、量を多く収穫することよりも、おいしいお米を作ることにこだわっています。
最近では、動画投稿サイト(YouTube)でおいしい米作りについての動画を見て、よりおいしいお米が作れるように、新しいやり方を取り入れられないか勉強しています。
友人や親せきから自分が栽培したコシヒカリが「とてもおいしい」と言ってもらえると、作っていてよかったと実感し、また来年も頑張ろうと元気をもらえます。
体力的に大変なこともありますが、農作業で自然に触れているせいか、心身ともに健康になり、風邪をひかなくなりました。
20年から続くコロナの影響で、米の価格が低下し、収入保険に加入することを決めました。
収量や価格低下だけで なく、不測の事態にも対応してくれる収入保険は、私にとって必要なものだと感じています。
耕作放棄地となっている圃場20㌃で、21年から落花生やサトイモなど野菜の栽培を始めました。耕作放棄地を少しでも減らして、先祖から受け継いできた田んぼを守っていきたいです。
秋に収穫した落花生「おおまさり」を手に「福井の生活はとても充実している」と川端さん