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冬にイチゴ狩りを 栽培環境に工夫 規模拡大目指す

2022年1月4週号

勝山市 (株)エアル 代表取締役社長 髙橋 小春さん

「株式会社エアル」代表取締役社長・高橋小春さん(23)は、2020年12月に勝山市の道の駅「恐竜渓谷かつやま」に隣接するイチゴの観光農園「べり果ストロベリーパーク」を開園。雨や雪の日でもイチゴ狩りが楽しめる施設を経営している。

同施設は福井県立恐竜博物館の近くにあるため、子ども連れの観光客が多く、冬も楽しめるいちご狩りの場所を提供したいと始めた。

髙橋さんは坂井市の海の近くの温暖な平野部出身。16年に地元のイチゴ農家の手伝いをした際に農業の面白さを実感し、同市で就農した。

19年に勝山市から就農先へ観光農園開園の依頼が入り、「何事も経験」と髙橋さんが引き受けた。依頼を受けた20年2月に独立して同会社を設立。観光農園を開園した。

現在、髙橋さんと従業員2名、アルバイト1名の計4名で運営している。当面の課題は、栽培方法の確立だ。

施設のある勝山市は、山に囲まれた地形で、平均気温が平野部より3度も低く、日照時間も短い。また、冬には雪が1日で数十㌢積もることもある。地域環境に合わせ、施設には暖房やカーテンなどを整備し、栽培環境を工夫しながら同市に合った栽培方法の確立を目指している。

栽培する品種「かおり野」は果実が大きく、酸味がおだやかでさっぱりとした甘さが特徴。早生のため12月から長期間収穫でき、福井県では生産者が少ない。

「よりおいしいイチゴを提供できるよう、工夫し規模拡大もしていきたい」と髙橋さんは笑顔で話してくれた。

 

「別品種の栽培にも挑戦してみたい」と意欲的な髙橋さ