私の農業経営
2022年3月1週号
坂井市三国町 鯉田 貴博(こいだ たかひろ)さん(59)
大阪で会社員として28年間働いていましたが、自分の仕事の成果が実感できるものづくりの仕事に興味があり、大阪で開催された「新農業人フェア」に参加したのが就農のきっかけです。
福井県は、県外からの就農者に門戸を大きく開いており、就農までの研修や就農後のサポート体制が充実しています。
県の「ふくい園芸カレッジ」などで2年学び、2016年1月に就農しました。現在はハウス8棟(21.8㌃)で、県の特産ミディトマト「越のルビー」とメロン「マルセイユ」をメインに栽培しています。
就農してすぐの2月には豪雪、9月に猛烈な台風(21号)の襲来と自然災害の脅威を実感し、リスク管理の一環として園芸施設共済に加入しました。
今年からは、自然災害だけでなく価格下落などによる収入減少も補填される収入保険に加入し、これで安心だと感じています。
里親農家の方の「農業は、ただ手をかければ良いというものではない。野菜は24時間働いている。農家はそれを手助けする管理者」という言葉に深い感銘を受け、農業に取り組む心構えが変わりました。
仕事の効率化や省力化を図るため、温度管理設備の自動化に取り組んだ結果、少ない人数でも計画的・効率的に作業ができるようになり、以前よりも自分の時間を持てるようになりました。
福井でがんばる農業者として、福井の魅力やおいしいものの情報を発信し、地域農業の発展に貢献していきたいです。
「今後はブドウ栽培や6次化にも挑戦したい」と意欲的な鯉田さん