正確・安全なドローン防除 若手意欲引き出す
2022年7月3週号
あわら市 農事組合法人河間FMA
「ドローン(小型無人機)の導入は大成功だった」と笑顔で話すのは、あわら市河間(こうま)の農事組合法人河間FMAの代表・高橋和男さん(70)。
水稲35.5㌶、大麦22.1㌶、大豆22.1㌶を作付け、これまでは無人ヘリによる防除を委託していた。ところが時間の融通が利かず、委託コストが高額だったことから、2021年3月にドローン1機を導入した。
組合員4名が操縦資格を取得したが、全員70代と高齢で、個人の技能差が大きかったため、GPS(衛星利用測位システム)と連動させ、作業の大部分を自動化した。
当初は導入に難色を示していた組合員がいたが、自動制御による作業の正確性や安全性が認められ、今では組合員だけでなく地域住民にも好評を得ている。今年新たに1機を導入すると決めた際には、50代の組合員4名が操作オペレーターとして自ら立候補し、若手が今まで以上に営農に意欲的になってきたという。
ドローンの導入が後継者の意欲を増進させるという思いがけない効果に、高橋さんや他の役員も目を細める。高橋さんは「最近の農業機械は自動制御や遠隔操作など、技術革新が著しい。営農に役立つ新しい技術は、これからも積極的に取り入れていきたい」と話す。
「これからもドローンなどの新しい農業技術の発展に大いに期待している」と高橋さん