私の農業経営 転作率上昇に対応する体制へ
2022年9月1週号
福井県あわら市 竹内 孝輔(たけうち こうすけ)さん
▽有限会社竹内農園 代表取締役 ▽42歳 ▽水稲26㌶、麦8㌶、大豆9㌶、そば10㌶、キャベツ4㌶
▽収入保険、園芸施設保険、農機具共済に加入
2020年に父から経営を引き継ぎ、家族5人と従業員5人で、水稲をメインに麦と大豆との2年3作体系で営農しています。
水稲の約3割は有機肥料が主体の栽培で、一部では農薬を使用しない栽培にも取り組み、直販だけで完売するほど好評を得ています。ほかにも、大豆「エンレイ」やソバ、キャベツなど、実際に要望のあるものを栽培するように心がけています。
手間がかかる場合もありますが、当園を選んでいただいたお客さんから感謝の声を聞けることが社員全員の励みになり、今後もこのご縁を大事にしていきたいです。
新型コロナウイルス感染症蔓延など、近年は予想もしないリスクが発生するようになりました。この対策の一つとして、全国の若手農業者とさまざまな情報を共有しながら、リスク回避に努めています。
従業員の安定した雇用確保の一環として、19年から収入保険に加入しています。経営者として、一定の収入確保が見込めるのは心強く、加えてさまざまな農作物の損害が補償されることが、今の経営形態に合った保険だと感じています。
10年後には経営面積が100㌶となる見込みです。その時のために、今から施設や設備、雇用などを計画的に整備しています。今後も水稲の転作率が引き下げられることはないと感じています。このまま転作率が上昇し続けても対応できるように、生産体制の見直しなど考え、先を見越した経営を目指していきます。
「これからも『農地を守り、人を守り、地域を守る』をモットーに頑張っていきたい」と竹内さん