福井県産大豆を活用 多彩な味のソフトクリーム
2022年10月3週号
伝承料理から発展 福井市 ㈱ごーる堂
「牛乳・卵を使わないソフトクリームなので、アレルギーがあっても安心して食べられます」と話すのは、福井市畠中町の株式会社ごーる堂の代表・堂下雅晴(どうした まさはる)さん(64)。福井県産大豆を使用した豆乳のソフトクリームやどら焼きアイスなどを販売している。
堂下さんの両親は、福井の伝承料理「呉汁(ごじる)」の元となる生の大豆粉などを製粉する会社を営み、2015年に経営を受け継いだ。
翌年から安全で新鮮な大豆のソフトクリームを提供できないかと構想を練り、国産豆乳と100%植物性の素材で、牛乳や卵を使用しないベジフードのソフトクリームを開発。動物性の素材は使っていないため、後味がさっぱりしているのが特徴だ。
20年には会社の横に「ごーる堂ソフトクリーム直営店」を開業した。今年から娘の未来(みく)さん(37)がメインで店頭に立ち、カラフルで可愛らしい山小屋風の建物と、未来さんの明るい笑顔で接客する姿が好評だ。
「これまでは観光客がメインでしたが、最近は県内のリピーターも増えてきています」と未来さん。同店ではさまざまな味のソフトほか、昔ながらの生豆粉(まめのこ)販売している。
生豆粉を手に「地域活動に協力し、故郷の山や海の観光資源の発信にも取り組んでいる」と未来さん